某店で何気なく店内を見ているときに、中古CDコーナーで誰かが棚から出してしまわないで放置して去ってしまったらしいCDを見かけました。
アニメ★TRANCE(2)と書いてあります。
値段は500円。
急に、とっくにやめたはずの「変なCDコレクター」の血がうずいて、見過ごすことができなくなってしまいました。
「変なCDコレクター」というのは、たとえば以下のようなCDを買い込むことを言います。
- 和楽器によるドラゴン・クエスト
- アニメ音楽のハウス・アレンジ
- 三味線によるベンチャーズ
- ジャズアレンジのルパン三世 (後から出たシリーズではなくジャムトリップの方)
ただし、アニメタル等のヒットによって、メタルやユーロビートへのアレンジが流行る前の話です。ダンスアレンジ系としては、名称はうろ覚えて正しくない可能性が大ですが、ハウス・アニメーション、ハウスダイヤル1991、TV GrooveといったCDを買っていました。それ以前に、「ハウス&プログレ」を標榜する「正規な」アレンジ版、「ドラゴンボールZ ヒット曲集8 1/2-スペシャル」も買っていたりします。
そういう血が、アニメ★TRANCE(2)に私を引きつけたわけですが……。
いざ買い込んで見て見ると。
7曲目のルパン三世はD.J.TORA + R-SEQと書いてあります。
思わず、「あ、知ってる! D.J.TORAって、テレ東でやってたトランス☆LOVERの人だ!」
見てましたよ、トランス☆LOVER。
アニメばかり見るタイプには見えませんが、たぶんアニメが嫌いというわけでもないのでしょう。
そういうことから考えると、実はアニメに好意的であり、それに関わる仕事を行う人たちの中には、明らかに「内向的なオタク文化」と対立する「外向的でおしゃれな文化」に属する人たちもいて、彼らもアニメ文化を支える立場であることに変わりはないと考えられます。
そして、おそらくは数的には後者の方が多数派でしょう。
であるならば、アニメにとってのオタクの存在意義とは何でしょう?
いろいろ考えさせられ、興味深い1枚でした。
感想 §
しかし、最も感銘を受けたのは8曲目、MAJOR CODEの鉄腕アトムです。2分目ぐらいから入ってくる鉄腕アトム主題歌の主旋律が、極めて危ういリズムに乗って展開されるのは、音楽的な面白さとして非常に楽しく聞けました。単純で分かりやすいメロディーが、ここまで危うい音に化ける魔術が見事。